こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki)
まとまった冬休みだし、どこかに出かけたいなと思ったが吉日。
ずっと気になっていた千葉県の鋸山(のこぎりやま)に行くことにしました。
鋸山と言えば「地獄のぞき」が有名でして、写真を見れば「あーこれ!見たことある!」となるかと思います。(撮影:すずき)
しかし今回はちょっと気後れして朝9時半に出るという遅さだったため、
「あぁもうこんな時間だ…行こうかな…明日にしようかな…」
と迷っていました。しかし、
「いや、やっぱり今日しかない。行こう!」
と、無理やり行くことにしてみました。
結果から言いますと、「地獄のぞき」のある日本寺には入ることができませんでした。
こうした失敗は以前にもやっています笑。
30代男が、千葉房総半島で焦りまくった珍道中をお伝えしていきます。
とりあえず行ってみる
10時前の電車に乗って、14時に浜金谷駅に到着しました。
(ちなみに強風のため、東京湾フェリーも運行休止でした)
ロープウェイまでは浜金谷駅から歩いて10分もかかりません。
湾沿いの道を歩いていますと、やたら風が強いことに気づきます。
「これ、ロープウェイ動いてるのかな?」
と不安に思いながら到着すると、案の定、ロープウェイは動いていませんでした。
「ロープウェイを使えば5分で山頂駅につけるのに…」
一応管理人のおじさんにお話しを聞いてみますと、強風のため朝から運行休止だったようです。
(それならサイトに書いておいてくれよ!)
と事前にロープウェイのサイトを見ていた僕からしますと、思いっきりツッコミを入れたくなるような話し振りでした笑。
しかし「確か登山コースもあったはずだ」と思っていたので「歩きだとどうですか?」と聞いてみますと、「もう登っているうちに日が暮れちゃうよ」と言われました。
カチーン。
せっかくここまで来たのにみすみす帰れとでも言うのか?それはあんまりだ。
「そんなことはあり得ない」と思いつつも、近くに鋸山美術館があることを知り、
- 今回はそこで妥協するか?
- それとも明日来るためにどこか近くに泊まるか?
- いやいやそれだけのために千葉に泊まるのは現実的ではないよな…
と策を練り直していましたが、いよいよ結論が出ました。
「僕は今日、鋸山の地獄のぞきを見に来たのだ…このまま帰れるか!」
と思い直し、登山を決行しました。
「要は暗くなる前に登って降りてくればいいんだろ?」と安直な考えで走り始めました笑。
「さっきはおっさんに時間的に無理だと言われたけど、僕の足なら絶対に行ける!」
と謎の自信を引っさげて登山を開始しました。早速、
- 関東ふれあいの道
- 車力道(しゃりきみち)
の2つの道があり、ネットの情報だと2番の車力道からしか目的の「地獄のぞき」には行けないと書いてありました。
そもそも1番の「関東ふれあいの道」のように、ふれあっている場合でもありません。
そこで車力道から行くことにしました。
しかしその山の険しさと言ったら半端ではなく、さすがの僕も汗だくになっていましたが、日々のランニングに比べれば全然大したことはないと言ったところでした。
途中で分岐点があり、「山頂→」という看板があったので「男なら山頂に行くしかない!」と思い、40分で行く道を約25分程度で駆け上がりました。
すると目的であった、
- 日本寺
- 地獄のぞき
はなかなか現れず、結果的に別ルートを行っていたことに気付きました。痛恨のミスです。
トレイルランのごとく慌ててダッシュ戻り、日本寺の前まで行くことができました。
なんだ。全然行けるじゃないか。人間、やればできるものですね。
原因自分論
日本寺に到着しますと、時間はもう16時前でした。
すると先ほど山頂を目指している時に、途中で追い越したご家族のお父さんがいらっしゃっいました。
「あ、さっきのお兄さん?もうお寺閉まっちゃってましたよ」
と親切に教えてくれました。
「えぇ〜本当ですか?!うわぁ…せっかく登ってきたのに…」
と思い、がっくりとうなだれてしまいました。
でもやっぱりどうしても、「地獄のぞき」がどういうものなのかしっかりと自分の目で確かめたい。
そう思ってもう少しだけ登って、お寺の入り口まで行ってみました。
するとおじさんに言われた通り、管理人の方が「もう入ることができないんですよ」と困った顔をしていました。
ですよねーと思っていたところ、なんとそこから僕が求めていた「地獄のぞき」がわずかながら見えるではありませんか。
「おー!これが見たかったあの地獄のぞきかぁ!」
と感慨深く見上げることができました。
本来であれば、
- ロープウェイを使い、
- 日本寺を散策し、
- 地獄のぞきを見る。
という流れのはずだったのですが、
- 強風によりロープウェイ休止。
- 日本寺は早くに行かなかったため閉められる。
- 地獄覗きは日本寺境内にあるのでもちろん入れず。
と、トリプルパンチをお見舞いされてしまいました。
ここで1〜3のできごとを、すべて鋸山観光協会の人々(そんな協会あるのか?)のせいにして、カウンターパンチをお見舞いすることも可能でした。
「なんだよ!ふざけるなよ!」と笑。
おまけに帰り道はなんと、あの「関東ふれあいの道」で帰ることができると気付いたことに、一抹の怒りを感じましたね。
「こっちの道でもいけるじゃんか!」と笑。
それでも、
- もっと早く出ていればいろいろと柔軟に対応できたこと。
- 時期をズラして風が穏やかな日にくればよかったこと。
- ノープランで来てしまったこと。
- 実は隣の保田駅から参道を歩いてくれば入れていたかもしれなかったこと。
など、やっぱり自分に責任があったのだなと思えたことで、怒りはスッと消えて行きました。
そもそも「秘境」や「絶景」とは、条件が合わなければ見られないこともザラにあります。
- 日が落ちてしまう前に登り切れたこと。
- 少なくとも目的地の目の前までは行けたこと。
- 日本寺を楽しんでいたら絶対に行かなかったであろう山頂まで行けたこと。
「これらができただけでも良かったな」と思うのが、セオリーです。
人のせいにせずに、自分でできることはとにかく全部やり切ったおかげで、楽しい休日となりました。
失敗が全て経験になる
自分の体を使って、ロープウェイを使わずに歩いて行ってみますと、いろんなことを体験することができました。
- 登山ルートのしんどさ。
- 2つのルートがあるが、どちらからでも地獄のぞき(日本寺)には行くことができる。
- 強風だとロープウェイは運行休止になる。
- 途中でご家族とお話しすることができた。
- 鋸山山頂の景色の素晴らしさ。
など、行ってみたからこそわかったことがたくさんありました。
毎度ブログに書いていることですが、行ってみたり試してみたりして初めてわかることがあると思っています。
その中で失敗やトラブルはもちろんありますし、一方でキレイにプラン通り「完璧にコトが進むこと」もあります。
そのさまざまな状況を自分の体験としてストックしておくことで、
- この場合はこうだな。
- こういうこともあるんだな。
- じゃあ次はどう動いたらいいかな?
と状況判断に優れるようになり、素直に自分の判断に従えるようになりました。
今回も「鋸山美術館」を見つけたことで「お?なんだそういうプランもありだな」と新しいプランを自分に提示することはできました。
しかし素直に「自分がどうしてもしたいこと」をすぐに優先して選びました。
結果的に日本寺の地獄のぞきにはいろいろな問題が重なってしまい、たどり着くことはできませんでした。
思い返せば、
- 別ルートで行けばよかったのに。
- 美術館に行っていたほうがよかったのでは?
- そもそも今日行かなければよかったのにな。
と思ってしまう瞬間もありました。
ただその時に下した選択に後悔はなく、今でも山道をしっかりと覚えてますし、山を自分の肌で感じて最終的には目的をほぼ達成することもできました。
なんでもかんでもうまくいくというのが、人生ではありません。
またこんな失敗談を、友人や同僚にするのが楽しみで仕方ないのも事実ですしね笑。
機会があれば、再度違うルートでチャレンジしてみたいと思います。
おわりに
今回のように「行ってみたけどダメだった」は、決して自分のリサーチ不足ではありませんでした。
もちろん見落としていたところや、代替案でより良いコース取りもあったかとは思いますが、実際に行ってみたからこそ「そういうパターンもあるのね」と思うことができました。
もしこれがスムーズに行けたら、それはそれで楽しい時間だったかもしれませんが、このようなレアなケースはなかなか体験することはできなかったと思います。
気に食わなければまた行けば良い。
今度は、千葉のまた違う場所を目指した時の次いでに、日本寺に寄ればいいのです。
僕はこうして「逃した機会」を「次回の楽しみ」にすることにしています。
地元で何度もいけるのであればいいですが、日本も世界も広く、なかなか一回その場所に行っただけで全てを味わい尽くすことはできません。
でもその80点くらいがいいんです。
そうすればまた別の機会に行って、より楽しむことができるのですから。
この失敗をまた次のモチベーションにしていきたいと思います。
それではまた!
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