人のあり方を責めるのではなくシステムを責める【部活動って要る?】

幸せ

こんにちは。せいじです。(@seiz_suzuki

先日、友人たちと「部活動」の議論になりました。

僕は以前から部活動の問題を指摘しており、僕自身もダンス部の部活動を9年間、みっちり指導してきた人間です。

それでもやはり、教員の業務の中には部活動は要らないなぁと感じましたね。

部活動それ自体はあってもいい。けど教員の仕事ではない

と。

ここをどう折り合いをつけて行くのか。今日は部活動について改めて書いていきます。

部活動はやりたい人の自由。だから教員たちはやらなくていい。また別のシステムを構築することで変えてゆくべきだ。

教員ではなく学校の問題

以前にもお伝えしてきたように、部活動の問題は「一教員の問題」ではないと思っています。

学校にこうした「制度」があるから悪いのであって、教員がそれをやる分には「もう仕方のないこと」です。

え?でも部活動って青春だし良いものだよ!

そんなこと、僕が一番わかっています。

それでも「違う」と言うのは、それだけ教員の負担になっているからです。

現に日本の中学校では、部活動をどんどん地域の人たちに移す動きが出てきています。

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部活動それ自体を、僕は否定しているのではありません。

  1. それが教員の業務となってしまっており
  2. それが本分だと勘違いしている人がいること

が問題なのです。

何度も言及していますが、そもそも教員たちなんて、ただの「スポーツど素人集団」です。

多少は経験があったとしても、何か証明できるほどのライセンスを持ち合わせているわけではありません。

だから大切なのは、「教員にやらせない」ということ。

これが大事なポイントです。

じゃあ、部活動ができなくなったらどうするの?

それなら、部活動を潰すしかありません。

先生たちに “無理やり” ついてもらって成り立っているものなんて、最初からシステムが破綻しています。

部活動をやりたくて先生になったのに!

もう論外です笑。

自分の教科や業務にもっと集中してください。

こうした問題が起こるのは、

「部活動という不思議で魅力的な活動があるからこそ」

なのです。

それが「誰かのボランティア」で成り立っていたのであれば、それは是正されるべきシステムだということ。

  • 教員たち
  • 生徒たち
  • 保護者たち

に「あって当たり前だ」と思わせてきた、日本の教育の制度に問題があるのです。

一個人にはあまり問題はない。これができるということ自体に問題があるのだ。だからシステムを変えていこう。

教員のあり方

これはシステムの問題だ

とは言いつつも、ただやはり先生たちにも「自覚すること」が求められています。

僕は幸いなことに、ダンス部があるかどうかなんてわかりませんでしたから、そこまで部活動に固執していた人間ではありませんでした。

しかし中には、

部活動をやりたいがために先生になった

と言わんばかりの「勘違い野郎」もいます笑。

下手したら、誰でも顧問になることができてしまう。

これが「悪そのもの」なのですから、そうした制度自体を見直すことが必要だということは、僕が一貫して言っていることです。

ただ、そもそも「先生になるということ」を勘違いしてしまっている個人にも、多少なりとも責任はあると思っています。

  • 部活動があるから会議に遅れる
  • 部活動のせいで業務に集中できない

といった、「副作用」が必ず出てきます。

部活動中は生徒たちのことを見ておくのが基本であって、「誰かがついてないとダメだ」という競技もあります。(硬式野球や水泳など)

また、やりたくもない部活動をやらされている先生たちからしても、いい迷惑です。

  • 土日出勤したり
  • 部活動の業務をこなしたり

本来やりたいはずの教科教育や業務に、支障が出てしまいます。

だから教員たちはハナから、

部活動なんかをやるために教員になったわけじゃない

という気概を持っておくこと。

僕はこれこそが、プロのあり方だと思っているのです。

どうしてもスポーツを教えたければ、クラブチームや地域の活動で指導をしてください。

そっちのほうがよっぽど専門的ですし、時間や能力に見合った報酬ももらえることでしょう。

「適当にあてがわれた部活」すらあるようなもの、それが部活動です。

そのシステムがあることをいいことに、教員として大事な部分を欠いていては、

あなたがそもそも教員になった背景とは?

と、問われても答えることができなくなってしまいます。

一個人としても、ちゃんと教員としての「あり方」をしっかりと見極めることです。

部活動とは確かにシステムがおかしい部分もある。少しずつ是正されてきたのだから、個人としても教員としての自覚を持とう。

声を上げることが大事

僕が若かった頃は、職員室で大きな声をあげていたものでした。

部活動のために学校にくる先生なんてありえないっしょ?本分を履き違えるなって話ですよ

と、みんなに聞こえるように言っていました。(イヤなやつ笑)

でもこれって、とても大事なことだと思うのです。

システムが悪いのだから、職員室で言っていても意味がない

ということであれば、世間でいうデモだって署名活動だって、意味のないことになってしまいます。

規模感や動きは違えど、根本的な部分は一緒です。

僕はこうして個人同士の狭い会話の中でも、

それって違うと思う
部活動指導はこうあった方がいいのではないか?

と議論することが、大切な時間だと思っています。

それで相手の気持ちや考え方を変えることが真の目的なのではなくて、

え、部活動って当たり前のことだと思ってた

という考え方に「待った」をかけること。

するとそれをきっかけに、

この前せいじと話してさ。部活動ってなくてもいいなって思ったんだよね

という新たな視点を持って、他の人と建設的な議論ができるようになるからです。

もちろん、「部活動なんてなくなれ!」という否定的な意見を望んでいるわけではないです笑。

  • 部活動は必要なのか?
  • 何が教員のボトルネックなのか?
  • 教員をやりたくない理由になっていないか?

など、

議論の発端になり得るということが大事だ

と言っているのです。

実際、朝活で友人たち(特にお母さん方)と話した時には、「待ってました!」と言わんばかりに、

  • 先生が部活を牛耳っていたとか
  • 熱くなってしまう保護者がいたとか
  • 親としていろいろと準備に追われていたとか

過去にあった様々なデメリットを聞くことができました。

部活動とは、先生たちだけでなく保護者や地域も絡んできます。

当然、そこで起こりうる「良い効果」もあることは知っています。

それは僕が一番わかっていますからね。(そこは間違えないでください)

ただ、「良いこと」ばかりに目を向けていては、真の問題について議論することができません。

僕が職員室で大きな声で話していたことは、そうした「きっかけ」にして欲しかったからでもあります。

でも驚いたことに、僕の声に反対する先生は誰一人としておらず、部活動に熱心な先生たちはみなさん、そそくさと目を逸らしていましたね笑。

だから、現在の日本で巻き起こっているムーブメントのように、一人一人が声をあげることが重要です。

時にはその声が、間違っていることもあるかもしれません。

しかしその一声が議論を生み、今一度考えるきっかけを与えてくれます。

若かりし頃の僕は、好戦的でもありましたが笑、

疑問に思ったことを伝えていたのだ

という意味では、多少なりとも正しかったと思っています。

みなさんは部活動について、どう思いますか。

部活動の問題に限らず、何かの問題に対して声を上げることは大事なことだ。その声が議論を呼び、考えるきっかけを与えてくれる。

おわりに

いつまでも解消しない部活動問題…

ではなく、実はこうして少しずつ変化が起きていて、多くの人が問題視し始めていることでもあります。

僕は部活動それ自体を「悪」だと思ったことはありませんが、やはりそのシステムには不可解な点が数多く存在します。

こういうことについて議論することは大事なこと。

鵜呑みにせずに、いろんな視点からものごとを追求していきましょう。

それではまた!

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