こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki)
生徒指導に関しては、何度も記事にしています。
またここ最近で、若手の後輩教員から相談が来ました。
同僚が「すずきさん」とボソッと話しかけてきましたので、何かなと思いました。すると、
「実はすずきさんのクラスの子が、ずっと授業中に携帯をいじっていたんです。
一度注意したのですが、それでもやめなかったので『2回目だから』と思い、かなり強く指導してしまいまいした。
そしたら不貞腐れて寝てしまって…」
というものでした。
僕もこうした経験をしたことがありまして、生徒とバチバチの殴り合いを…とそこまではしていませんが笑、やり合ったことはありました。
その経験も踏まえながら、僕なりの生徒との対話法をお伝えしたいと思います。
強い指導は逆効果
「高圧的な態度」や「王様気分」で指導することはもってのほかだと、以前に記事で書いたことがあります。
僕自身も何度か生徒とバチッたことがありますが、どれも信頼関係が築けていない上での指導でした。
また言い方や自身の感情を顧みてみても、「こいつは気に食わないな…」と目の敵にしていた生徒を叱っていた覚えがあります。
そうした感情は、生徒に伝わってしまうんですよね。
少し話はズレますが、ここで一番気をつけなければならないことがあります。
それは、
「相手が『優秀かつ大人の言うこと素直に聞いてしまう生徒』であるほど、先生たちは強い態度に出てしまいがち」
というものです。
先生たちが「この生徒は素直に言うことを聞いているな」と勘違いしてしまうのです。
表面上は指導に乗っているように見えても、心の中では「この先生…やっぱりないわ」と思っていることもあります。
だからどんな生徒を相手にしても、
- ちゃんと話したことがある。
- 信頼関係を築けている。
- 冗談を言い合える。
- 尊敬されてはいなくても認められている。
- 一目置かれている。
このような生徒でない限り「こらっ!」と叱るのは、あまり意味がありません。
生徒たちの、僕ら教師への入りが「なんなのコイツ?」からスタートしてしまうからですね。
僕はまさにそのような状態で上から叱りつけてしまったことがありました。
すぐに生徒は「拒否反応」を示し、僕はどうしたらいいのかわからず路頭に迷ってしまったことを覚えています。
生徒と1対1で話すことで、わだかまりを解消する
そこで僕は幾度となく失敗していた「未熟時代」もありましたが、そんな未熟時代を切り開いたきっかけがあります。
それが生徒との和解でした。
当時、生徒とやり合った後に職員室でうなだれていますと、「生徒指導がとても上手な先生」がいることに気がつきました。
このタイミングしかないと思い、相談してみました。
「うーん…まず一回ちゃんと腰を据えて話してみたらどう?」
というアドバイスをいただいたので、授業が終わった後、生徒を廊下に呼んで話をすることにしてみました。
「俺さ、この前急に強い言い方しちゃってごめんな。〇〇の気持ちも知らなくてさ。
ちょっと俺も思うところがあって、あんな言い方になっちゃったんだ。悪かったな」
というと、意外にも生徒はすんなりと従ってくれました。
別に完全に解決したわけではありませんでしたが、僕の中でわだかまりが消えたような感覚がありました。
ここでみなさんは、不思議に思ったのではないかと思います。
- 先生からアクションを起こしたこと。
- 悪いことをしたのは生徒でも「なぜか」先生から謝ったこと。
そうなんです。
僕のほうから謝ったのです。
どう考えたって、シチュエーション的に悪かったのは生徒のほうでした。(詳細は忘れましたが笑)
実はアドバイスをいただいた先生から「先に謝ってみたらどう?」という言葉もいただいていたのです。
正直自分が悪いことをしていないのに謝るという行為は理不尽きわまりなく、「教員としての威厳を損なう」だの「生徒と同じかそれ以下の立場に立つな」だの、批判もあるかと思います。
しかし僕は、この経験を通してわかったことがありました。
- 生徒から先生に謝ることは、とても難しい。
- そもそもコミュニケーション能力が未熟であることが多い。
- 彼らには「怒られた」というネガティブなイメージしか残っていない。
つまり生徒からアクションを取ることは、彼らにとって非常に難しいことなのです。
もし関係が壊れてしまったら、大人である僕らから歩み寄ってあげることが大切なのだということに気づかされました。
こちらから歩み寄って初めて、生徒たちも、
「先生はこうやって謝ってきてくれている…自分も確かに悪かった部分はあったのかもな」
と気づいてくれます。
こちらが真剣に謝ってあげますと、生徒も調子に乗ることはなくきちんと聞き入れてくれるのです。
この経験は今でも僕の指導に活きていますが、そもそも生徒との関係がこじれないようにすることが一番ですね。
ちなみに後日談ですが、この先生は僕が若手だったということもあり、当時は僕のことが嫌いだったそうです笑。
生徒指導について僕がアドバイスを聞きにきてくれたために、そこから気を許すようになったのだと言っていました。
一石二鳥。
いろんな意味での「わだかまり」がほぐれた経験となりました。
人前では叱らないこと
これは教員同士、社会人同士でも言えることなのですが、人前でその人の尊厳を傷つけることは、僕はあり得ない行為だと思っています。
もちろん状況は様々ありますから、絶対とは言いません。
例えば「静かにしろ」と言っているのにずっとしゃべっているような生徒に対しては、「おい〇〇、いい加減にしろよ?」と言っても大丈夫でしょう。(信頼関係が成立している場合です)
とはいえやはり生徒たちは、友達の前で思いっきり叱られますと、意外にも凹みます笑。
できれば彼らの前でガチのトーンで叱るのは避け、授業が終わってから廊下に呼び出したり、どこか別の場所で指導をしたりすることが望ましいでしょう。
すると教師も生徒も、お互い冷静に話し合いのスタートを切ることができますし、伝えたいことがしっかりと伝わります。
僕はここ数年、ブチ切れるのは年に1回あるかないか…という程度です。
その前に個別で呼び出して注意をしたり、予防線を張っておいて「ここのラインを超えたら…あとはどうなるかわかるよな?」と分からせておくようにしています。
「いい加減にしろよ!」とキレるのは最終手段も最終手段。何をやっても収集がつかなくなった時くらいです。
しかもそれは、対「集団」ですかね。
個人に関しては、どうしても言うことを聞かない場合、呼び出して事情を聴くようになりました。
- なんかあったのか?
- 英語が嫌いなのか?
- 勉強がわからないのか?
- 家庭でうまくいってないのか?
- メシが食えていないのか?
- 友達関係で何かあったのか?
- (そもそも僕のやり方が気にくわないのかな…)
などです。
まずは感情を先走らせないということがポイントでしょうか。
そこで強く出ても意味がないと思うようになったからです。
「ちょっと〇〇、廊下来い」
と言って廊下に呼んでから事情を聞いてあげますと、
「先生は怒っているのではなくて、気にかけてくれているのかな?」
と生徒は思ってくれます。
そこから会話が生まれますと、互いに関係を崩せなくなってきますので、僕はこの手法で生徒理解に励むようにしています。
おわりに
僕が以前に生徒とやり合ったような「小競り合い」を後輩教師がやっていましたので、懐かしみつつも「担任としてうまく立ち回らなければ!」と思っている所存であります。
なんとか、彼らが良い関係を築けるようにしてあげたいと思っています。
以前の僕は「毅然とした生徒指導」こそが、あるべき姿だと思っていました。
しかし実際は、悩みや不安を抱えていたり、家庭環境によって大人に対する拒否反応を持っている生徒もいます。(くっついてくるような、親からの愛情不足の生徒もいます)
授業も重ねていけば、必ず「生徒との会話」があるはずです。
少しずつ関係を構築していくことで、先生たちが本気で生徒たちのことを思っているのだということが、生徒たちにも伝わります。
そこで本気で叱ってあげて初めて、生徒に想いが伝わるのかなと。
どこまで行っても生徒指導に答えはありませんが、関係を築けば築くほど、お互いのラインがわかるようになって心地よくなってきます。
悩める後輩とともに、生徒指導を引き続き頑張っていきたいと思います。
それではまた!
コメント