こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki)
先日、伊坂幸太郎著の「マイクロスパイ・アンサンブル」を読了しました。
ざっくり言ってしまうと、小人と巨人(僕らの世界)が相互に関わっており、お互いに相手は見えないのですが、何かしら影響し合っているというものでした。
いつも通りの軽快なセリフに始終楽しめましたが、本を読んでふと感じることもありました。
できる限り一般的な話に落とし込んで書いていきます。
遠い誰かの役に立っていること
こうしてブログを続けて発信していますと、思わぬところで誰かの役に立っていたりするので驚きです。
以前にも書きましたが、「アキレス腱断裂」の経験をもとに書いた記事が、遠い県の方に届いたことがありました。
その後も、
- 友人や仲間たちに想いが届いたり
- リアクションをもらうことができたり
- 直接会って話をしたいと連絡が来たり
と、ブログ1つをとってみても、
と思っています。
一方で、僕にはできないことがたくさんあることも自覚しています。
1人では生きていけないし、お互いが補完しながら生きているのだ、と書いたこともありました。
僕の場合は、役に立てる手段がブログや英語かもしれませんね。
みなさんの仕事や趣味においても、目の前の人を喜ばせたり、あるいは知らないところで役に立っていることがたくさんあります。
「仕事」となるとどうしても、
- 利益を上げること
- 目の前の人を喜ばせること
など、目の前のわかりやすい反応を、僕らは求めてしまいがちです。
もちろん、間違ってはいません。
その点もまた大切ですが、今回読んだ本のように、目の前ではなく遠いどこかの誰かに力が及んでいる可能性もあるということなのです。
これは至極当然のことです。
僕は「教育」に携わっていますが、生徒1人を教えるだけでも、
- その後ろにいる親
- 関わっている地域
- 彼らが進む大学や会社
など、連鎖反応的に様々なことに影響が出てきます。
目の前の生徒に対して真剣に取り組むことが大切ですが、実はその他の場所にも影響しているということ。
これを忘れないだけで、1つ1つのものごとに「意味がある」と思えるようになってきます。
知らないうちに誰かに助けられている
自分が知らないうちに誰かの役に立っているように、僕自身も知らない場面で誰かに助けられていると感じることがあります。
それは「小説」で出てくる「命を救われる」というような、そんなドラマチックな場面ではないのかもしれません。
もっと「小さくて細かい、当たり前のこと」のほうが多い印象を受けます。
実はそれらは、日常の中にあると思っています。
例えば、
- 普段食べている食事
- 買い物ができるショッピングモール
- 使っている電子機器や移動手段としての乗り物
周りを見渡せば、誰かがどこかで働いてくれている(いた)からこそ、自分の生活が成り立っていることに気づかされます。
ここ1年で、自分の仕事について何度も考えたこともありますが、
- 旅をしたり
- 人に会いに行ったり
すればするほど、身の回りのことがすでに十分と言っていいほど整備されていて、
と思うことばかりです。
そうしたインフラに関してだけでなく、多くの人に支えられていることも実感する毎日です。
友人に会えば、
- ちょっと話を聞いてくれたり
- 楽しくて笑い転げるような話ができたり
友人によって生かされている自分がいました。
それを当たり前だとも思ってはいけませんし、感謝しなければいけませんね。
お互い、知らないうちにどこかで支え合っている。
どちらかが一方的に助けている状況だと、それは「支え合い」ではありません。
そうした関係を築けている僕は、本当に恵まれているのだなと感じています。
と卑屈になる必要はありません。
時にみなさんも、誰かの役に立っているはずですから。
言動や所作に気を使おう
「知らない土地の誰かに影響を与える」
これを意識し始めますと、自分の行動や言動にも注意を払うようになります。
特にブログを書き始めた時は、多少ふざけていた文体も笑、書き続けるうちに少しずつ変える意識を持つようになりました。
どこの誰に読まれているか分からないからです。
しかしそれは、決して「ネガティブな感覚」ではありませんでした。
微力なものかもしれませんが、より「自分の影響力」について考えるようになったのです。
特に先生という業種ですと、僕の「生き方そのもの」が生徒に見られています。
それは保護者に伝わり、地域に伝わります。
SNSによって拡散力が高くなった現代でもありますが、いつの時代だとしても言葉や行動に責任を持たなければ、信頼は生まれません。
結局は人と人、心と心の通わせ合いが「人間関係」だからです。
そうした微細な部分にも気を使えるようになったのは、自分の目の前の人や仕事の、その先にあるものを考えるようになったからだと思います。
「影響」や「評判」とは、良くも悪くもすぐに「人づて」で広がってしまいます。
その出発点である「自分」がしっかりすることで、情報や影響の良い広がり方をさせることが大切です。
遠く誰かを傷つけることができるのも、今の時代では簡単なこととなってしまいました。
それによって人を傷つけないためにも、発信も誠意を持って取り組んでいこうと思っています。
おわりに
一読させていただいた「マイクロスパイ・アンサンブル」。
とても面白く、
と思うこともあります。
実はいろんなところで影響し合っているのがこの世界。
奇跡と思うか、当たり前のことと思うかは、みなさん次第です。
僕はたまに、
って思うようにしています。
そう思うことも、別に悪くないのかもしれませんね。
それではまた!
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