こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki)
学校の先生をしていますと、生徒の自信のなさに直面することがよくあります。
自己肯定感についての記事は何度か書いてきましたが、以前ALTの先生とお話しする機会があり、その考え方が素晴らしかったのでシェアしようと思いました。
すべては「愛」。
自分に向かう愛とは、一体どういうことなのか。
今日は「自分を愛すること」をテーマに書いていきます。
周りの環境が大切
自信がない生徒たちは、「自己肯定感が低い」とも言い換えられますが、ALTの先生はもっと深い「根本」について語ります。
僕は、自信というものはてっきり「何度も何度も練習して築き上げるもの」だと思っていました。
確かにそれも1つの真理なのですが、それ以前で止まってしまっている人もいるわけです。
まずは「自分を愛すこと」。
ここが築き上げられない限り、練習もへったくれもないというわけですね。
自分を愛すことができるようになるには、いつでもポジティブなフィードバックをしてくれる環境にいることが大切です。
今の日本の教育は少しずつ変わり始めてはいますが、やはりいまだにネガティブ(否定的)なフィードバックをする先生が後を絶ちません。
その生徒の成長のために、できていない部分を明確化することはとても大切なことです。
また、自分自身でも弱点を洗い出して戦略的に受験勉強をしたり、仕事に取り組んだりすることも大切なことです。
ただ、できていない部分を「否定的に捉えて攻撃してしまう」ことは、他人である先生や大人たちがすべきことではないですし、ましてや自分自身がすべきことでもありません。
できていない部分をいかに前向きな方向へと持っていくことができるか。
ポジティブなフィードバックを受ければ、生徒たちも「次は頑張ろう!」と思えます。
「自分自身で築け」と言いたいところですが、生徒たちはまだ若いため、環境に依存している部分が大きいです。
周りの先生や大人が、生徒に対して、
と背中を押してあげる文化を築いていければ、生徒たちも、
と思いやすいのではないでしょうか。
「自分を愛すこと」=「自信」
自分を愛することに抵抗がなくなってきますと、それがすなわち「自信」となってきます。
自信は、
- 人生経験
- 練習の積み重ね
から培われることも確かにあるのですが、それ以上に自分を愛せているかどうかにかかっています。
鶏が先か卵か先かになりますが、練習をしていく上で周りからほめられ、自信につながるパターンもあります。
とにかく、
- 周りがほめてあげる
- 最終的には自分がほめてあげる
という形が大切なのは間違いありません。
ただし、
「本人が自分自身を愛せるような環境」
に身をおいたとしても、自分で自分のことを愛すかどうかは、最終的には本人に委ねられます。
自分を愛すことができれば、自分の人生が楽しくなることは間違いありません。
漠然であるとしても、ポジティブな感情を持って生きることができれば、
- 挑戦
- 練習
- 達成
と、自信へつながる行動が起こせるはずです。
ただ逆も然りで、人の努力を認め合わないような環境にいれば、自分への愛や自信はすぐに消えてしまうことでしょう。
「日本の全てが」というつもりはありませんが、出る杭は打たれる文化が蔓延していますので、気をつけながら周りの人をほめてあげたいものですね。
自信とは人より優れていることではない
「自分に自信がある人は魅力的である」
これは僕の持論でもあります。
- 自分をほめてあげられる人は、他人のことをほめることができる。
- 自分を愛し、大切にできる人は、人を愛し、大切にすることができる。
何度かこのブログでお伝えしているように、自分のことを大切にできる人は結果的に周りに良い影響を与えることができます。
本当の意味で自分を愛すことができている人(中身のないナルシシストなどではなく)は、周りの人から肯定的に受け止められてきた経験があり、ほめられてきたことも多いと思います。
すると、その感覚がデフォルトとなっていますので、
- 人に対して寛容になったり
- 自然と「自信が持てるような空間」を作ろうとしたり
と、ポジティブな人間性を発揮できます。
自らが、そのような環境を望んでいるためですね。
そんな環境を思い浮かべた時、みなさんならどう思うでしょうか。
自信に満ち溢れている人たちを見ますと、「他人より何かにおいて秀でている人」を想像してしまうのではないでしょうか。
と思ってしまう人もいるでしょう。
でも実はそうではなくて、自信に満ち溢れている人とは「自分のことを愛している人」のことを指すのだと考えてみてください。
つまり自信を持った人たちが集う場所というのは、威圧感やマウント合戦のない環境だと言うことができます。
「自分を信じると書いて自信」とよく言われますが、まさに他人との比較は全く関係がないのです。
「いかに自分のことを愛すことができるか」が大切であり、むしろ「自信満々に」マウントを取ろうとしてくる人の「自信」は、本当の意味での自信ではありません。
もはや虚栄心と言ってもいいでしょう。
自分を愛すことができている人の「自信」は、とてもポジティブなものであり、周りの人を一緒に引っ張っりあげてくれるような優しさがあります。
それは「愛」に満ちているからだと思っています。
「自信」は「自己愛」からくるもの。
これは表面的な自信を否定する考え方であり、僕にとって大切な考え方の1つとなりました。
おわりに
自信をつけるためには、まずは自分を愛すことから。
練習や経験も大切ですが、そうして築き上げた自信ですと、時に人より上に立っていることを意識させられることがあります。
本来「自信」とは、自ら湧き出てきてほしいものではありますが、なかなか難しいものです。
周りがその人のことを肯定的に受け止めてほめてあげる環境は、やはり大切なのです。
そうして「愛され」ながら育てば、本当の意味での「自信」がつきます。
自分を愛すことができるようになり、その愛情ゆえに人の成功を応援するような、そんなポジティブな人間性が養われます。
自信に満ち溢れている人は、輝いているだけでなく、鼻につくようなこともありません。
特に子どもたちを相手にするなら、まずは肯定的にほめてあげて、自らを愛せるような心を持ってもらいましょう。
その子たちはきっと他人のことをほめられるだろうし、愛を持って接することができると思います。
僕も自分を愛し、生徒を愛し、周りを愛で溢れる環境にできるよう、努力していきますね。
それではまた!
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