こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki)
「オンライン授業」とは、意外と教師にとってツラいことがあります。
今日も授業が縦3コマと連続であったのですが、実質のところ丸々2時間相当の時間をずっとしゃべり続けました。
画面に「問題解いておいてね」と書いて放置するのは、どこか気が引けるからです。
「教師というのはしゃべるのが仕事だ」と、以前の職場で社会の先輩先生が偉ぶっていたことを覚えております。
もちろん英語に関して話をすることは延々とできますが、いざちょっと空いた時間に「英語以外のことで何かしゃべってくれ」と言われますと、なかなか大変なものです。
しかし、今の僕に怖いものなどありません。
「アウトプットお化け」となった僕は、きちんと思考を整理して生徒にお話することができました。
こちらからの一方的な話でしたので、楽しかったのかどうなのかはわからないですけど。
「僕はどうして以前より雑談力がUPしたのだろうか?」
と疑問に思いましたので、考えてみることにしました。
普段からアウトプットを心がける
まず僕のアウトプットの中心は、いわずもがな毎日のブログ更新です。
「100日達成!やったー!」と思った時は本当に続けるのがやっとでしたが、今となっては息をするようにブログの時間を確保しては、カタカタとタイピングしたりフリック入力したりして更新を継続しています。
アウトプットするときは、
- 言葉遣いに気をつけたり、
- なんとなく使っていた言葉を「これ本当にあってるのかな?」と改めて調べたり、
するようになりました。
mixiやFacebookで書きものをしていた時は、
- 難解な表現を駆使したり、
- 無駄に漢字に書き換えたり、
しては「デキるアピール」をしていました笑。
しかし今となっては、伝わりやすい文章を心がけています。
「アウトプットをするとき」には自分の内にある「インプットしたもの」を自分で編集して、内容をお伝えしなければなりません。
その際に、思考の整理をしたり順序を確認したりしますので、いざ話そうと思う時にはある程度推敲済みのものをお届けできることが多くなりました。
またオンライン授業で生徒にアウトプットするものは、実は「3〜4回ほど既にアウトプットしたもの」でもあります。
つまりこすり倒されている話を改めてするのです。
- まずブログでアウトプットして、
- 生徒に話す前に同僚や友人に早速話して、
- それを何回か会う人会う人に話して、
- そして最後の最後で生徒に話をする。
さらに他クラスで話したことであれば、次のクラスでは「さらに推敲されたもの」を提供することができます。
こうして見てみますと、実はインプットしたものをすでにアウトプットしまくっていたことが判明したのです。
今回最終的に生徒に話すことができた内容とは、アウトプットした過程でもあり、結果でもありました。
どんどん「質」が洗練され、よい授業の時間とすることができたのです。
インプットしたものにアプローチする
読書から得られたことはもちろんのこと、時事ネタやその時々の季節や時代を切り取ることができるのも、雑記ブログのメリットです。
それでも「インプットしてなんぼのもの」ではなく、「どうやって伝えるのがわかりやすいのか?」を考えるのが難しいところです。
本を読んだ直後に「これがイイらしいぞみんな。マジおすすめだよ」と言うのは簡単ですが、まだ思考の整理ができていないことが多いですよね。
本や新聞を読んでも、
- 自分の過去の経験と照らし合わせてどう思うのか?
- 現代社会の状況に即してどう影響をもたらすのか?
と考えたり、手を加えたりする必要があるということです。
インプットしたものを「そのまま丸ごとお届け」していては、ただの要約やまとめサイトになってしまうからです。
- 本人がどう思ったのか。
- 本人がどう感じたのか。
まで加味して初めて、インプットした意味があるのですね。
インプットを行動や体験に置き換えてみる
どうやらインプットにも「質」があるそうでして、「良質なインプット」を心がけることが良しとされています。
これはとても難しく、例えば「良書から学べ」と言われているようなものでして、まだ良書が選べない僕からしますと、大変難しい「インプット」の形になります。(確かに効率は良さそうですが)
したがって僕は、違う手法をとることにしました。
- インプットしたことを実際に行動に移して、
- 新たな体験を取り込んでゆく。
これらの「動的な」インプットのほうが、僕の性に合っていると思ったためです。
- 食生活改善
- 睡眠改善
- 投資
などが最たる例ですね。
「インプットしたもの」がよいものだったかどうかの判断材料は、
- 自分が経験してきた過去と重ねる。
- 新しい体験や行動をしてみる。
の2つかしないと思っています。
「インプットしたもの」をありのままアウトプットしようとすれば、加工前の荒すぎる原材料のままでしかないのです。
インプットしたものに少しでも加工を施せば、より自分なりにアウトプットしやすくなります。
自分が、
- 「本当にこれはいいな」と思える体験
- 明らかな改善が見られる実感
をしてこそ、アウトプットに移行していいのではないのかなと。
もちろん本や動画からのインプットも多大な影響力を持っていますが、行動に移さないものはやっぱり実体験にはかないません。
「単純な/純粋なインプット」に加えて、様々なアプローチをとりながらインプットを心がけていくとよいでしょう。
伸ばそう「雑談力」
雑談におきましては、できる限り様々な分野に手を伸ばしておくことも大切です。ただし、
- 興味のないこと
- やっていてもつまらないこと
- 気が向かないこと
を無理にすることは、本人もツラいのでやらないほうがいいです。
雑談ネタは1人で本やネットからインプットをする以外にも、人と関わる様々な場面で出し入れすることができますので、「人との交流」もまた大きなポイントとなってきます。
同僚とお話しをするときも、僕が美術館やサウナ、名所などに行ってきましたら相手の体験やオススメも同時に聞くという手法をとっています。
例えば僕はグルメが苦手なので、「美味しいお店を聞いて実際に行ってみる」というのは絶大な効果を発揮します。
自分からは確実に取りに行くことのないはずの「インプット」を、対話の中でゲットすることができてしまうのです。
実はこれは、「対生徒」でも威力を発揮します。
以前、生徒に対するアウトプットについて記事を書きました。
最近では生徒からインプットすることや学ぶことも多いと感じています。
やはり教師である以上、ある程度の10代の文化や流行、コミュニケーションの仕方は押さえておきたいところですからね。
TikTokは残念ながらわからないのですが、雑談をしていますと、
- 「あのアニメがいいよ」
- 「今はこのゲームが流行ってるよ」
- 「その元ネタはコレだよ」
と、いろいろと教えてくれます。
こちらが下手(したて)に出れば、生徒も説明や解説に力が入り、彼らのアウトプットを誘うこともできます。
いろんな引き出しを持っておくことが理想だとすれば、「自身の体験談や失敗談」をたくさん持っておきたいところですよね。
実体験を話し、生徒に食いつく。
最近の授業で”富士山”の例文が出てきました。
ご存知の通り、最上級の例文です。”the highest mountain”ですね。
そこで以下の雑談です。
- 「この前『北斎づくし』っていう展覧会に行ってさ」
- 「北斎は富嶽三十六景に飽き足らずめちゃめちゃ富士山描いてて画力がバケモンだったのよ」
- 「描いてる絵の量もハンパじゃなくてさ」
- 「ワンピースとか日本の漫画があるのって、実は昔の浮世絵師のおかげなんじゃないかと思ってるのよね」
と脱線もいいところでした笑。
「いや、文法教えてやれよ!」と。
また、生徒のオンラインのアカウントが『僕のヒーローアカデミア』のキャラだったので、
「これヒロアカのキャラだよね?」
と反応をしましたら、他の生徒からどんどん推しキャラがコメントに流れてきて、とても楽しかったです。
こうしていろんな領域にアンテナを張っておくことは大変なことでもありますが、一方で得るものが多いことも事実です。
また自分がアウトプットすることも大事ですが、雑談の中での気づきや生徒から教えてもらったことに対して、反応し、感動し、共感する。
そうやって同時にインプットもしていくことで、生徒から多くを学ぶことができました。
この「相互作用」がまた新たなインプットとなり、自身のアウトプットをさらに強化させるのですね。
おわりに
突然ですが、英語学習の中で一番難しい分野は何だと思いますか。
僕は「日常会話」だと思っています。
あまりにも内容が多岐に渡りますし、様々な分野の単語が1回の会話で出ては消えてと、情報量が非常に多いからです。
日本語においても、同じことが言えると思っています。
人との会話では、
- 共通見解
- 新しい発見
- 過去のエピソード
など常に目まぐるしく話題が変わっては、情報が飛び交います。
「どんな分野にも精通すること」は難しいですが、会話の中で相手の話題に興味を持つだけでも、今後自分がしていくインプットの助走にもなります。
何より、人からは学べることが多いですからね。
そのために、考え方のポイントとして「自分から発信する内容を持っておくこと」は大切なのかなと思っています。
GIVEあってこそのTAKEですからね。
常にその精神を持ち続け、たくさん学んではどんどん出していくことが、結果的に一番の雑談力向上になるのです。
みなさんも発信をするネタをインプットし、磨き上げ、ともにアウトプットしながら雑談力を磨いていきましょう。
それではまた!
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