こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki)
最近生徒たちから、
「すずき先生、『東京卍リベンジャーズ』を見てください!」
と手を合わせて頼まれましたので、仕方がないなと思い、早速見てみることにしました。
実は少し前に電車で広告を見かけてはいたのですが、当時は「卍」なんて入ってるものですから、
「なんだよ、ちょっとイキッたヤンキー漫画なのかな?」
と思っていたのですが、完全に違いました笑。
- 自分の過去と決別していく
- 弱い主人公だからこそ共感を呼ぶ
そんな漫画なのだと思いました。
何度もくじけずに過去を変えようとする姿は、とてもかっこいいです。
僕の好きなタイムリープ(過去に戻る能力)によるミステリー要素も入っていましたので、「これはイイ!」と思って見始めました。
今日は見てみて感じたことを書いていきます。特にネタバレはありません。
昔と今の不良
「今の不良」と言ってしまいますと、昔の不良やヤンキーと比べられてしまいます。
それは時代の影響もありますが、現代では「殴り合いの喧嘩じゃあ!」なんてシーンはあり得ません笑。
スラムダンクでも、不良たちがバスケというスポーツにのめり込んでいくストーリーが描かれていますよね。
なぜか男心をくすぐるこの「不良」たち。
「東京卍リベンジャーズ」でも、一昔前の不良たちの格好良さが描かれています。
- 弱き者たちを守り、
- 悪を成敗していくサマ
は、実に筋が通っていてかっこいいものです。
なぜ昔の不良たちが「かっこいい」と引き合いに出されるのでしょうか。
答えは簡単です。
彼らはどんなに腐っても、人の道から外れることは決してしなかったからです。
僕は体も弱く、喧嘩なんて怖くてできなかったのですが、人一倍正義感だけはありました。
- いじめ
- 気持ちの悪いイジり
は反吐がでるほど嫌いで、弱いながらも、いじめられながらもそれを許したことはありませんでした。
実際に戦ったわけではありませんけどね笑。
そういったまっすぐな生き方がまだできていない人にこそ刺さる、かっこいい漫画なのかなと思っています。
今の子たちを悪くいうつもりはありませんが、格好だけ、表面だけ悪くなろうとしていて内実を伴っていないという印象を受ける若者が多いです。
「ただの根性なし」と思う時もあります。
勝手にイキるのは別にいいのですが、
- 一人では先生に歯向かうことができない。
- 筋を通さない。
- わがままで自分のことは棚に上げる。
これは言い過ぎかもしれませんが、総じて言えば生き様がカッコよくないんですよね。
不良をやるなら、もっとカッコよく不良をやってほしいものです。
昔みたいに「拳一つで」「抗争や殴り合いで仲良くなれ」と、そういうことではありません。
暴力を正当化しているわけではないですから、別に「格闘技でもやって強くなれよ」とも思いません。
あれもスポーツですしね。
もっと「心/精神」を鍛えて、カッコいい人間になってほしいのです。
かく言う僕は、若い頃に「そんなカッコいい生き方」はできませんでしたけどね笑。
僕は彼らの親ではありませんが、先生としてカッコいい生き方を示す義務はあると思っています。
そう、東京卍リベンジャーズのように十数年分の重みのある格好良さを、生徒に見せてあげるのです。
カッコいい生き様
以前僕は武士道を読んだのですが、侍たちの生き様もあっぱれでした。
ヤンキーや不良も、半端者じゃなければカッコいいと思っています。
- 筋を通す姿
- 誰かのために戦って人を守る姿
には、惚れてしまいますよね。
誠に勝手ながら、ここで「すずき的カッコいい生き様ベスト3」をあげたいと思います。
筋を通す
生徒指導をする時に、僕がよく使う言葉です。
筋を通すとは、
ことの首尾を一貫させる。道理にかなうようにする。
また、しかるべき手続きをふむ。
という意味です。
つまり、
- 自分の思うようにいかないからとだだをこねたり、
- プイとそっぽを向いてしまって人の話を聞かない
などは、論外です。
若い時は、そのような態度をとってしまいがちですよね。
中には大人びた生徒もいまして、
- 「自分が悪いことをしたら謝る」
- 「相手に何かしてもらったら感謝する」
- 「人を傷つけない…」
など、人として当たり前のことができている生徒もいて、感動することもあります。
一方で、これができない大人もいるのですけどね笑。
僕は決してそんな大人になりたくありません。
ダメな大人がいるから、生徒もグレてしまうからです。
ここで僕の大好きなセリフを、伊坂幸太郎著「チルドレン」より引用します。
大人がかっこよけりゃ子どもはグレねぇんだよ
カッコよすぎますよね。
- 間違ったことを素直に謝れる大人や、
- 頭を下げて感謝できる大人
のほうが、よっぽどかっこいいと思っています。
誰にでも優しく謙虚に
世の中にはどうしても交われない人や、気に食わない人は存在します。
こちらがカッと頭にきて乱闘が勃発してしまえば、
「一体全体、なんのために人間には理性があるのか?」
と問い詰められてしまいます。
だから僕は、「腰を低くしておくことは大切だ」と思っています。
これは、誰に対しても丁寧に生きることを心がけようとする姿勢です。
ここで孟子の言葉を引用します。
実るほど
頭(こうべ)を垂れる
稲穂かな
この言葉もとても好きです。
「どんなに年を重ねて強く賢くなっても、謙虚であれ」
という戒めとして、自身の胸に刻んでおります。
どんなに忌々しい、腹立たしい人が相手であろうとも、無礼に対しては礼儀で返す。
これが一番有効ですし、カッコいい生き様なのです。
微動だにしない落ち着いた精神と、そこに備わる揺るぎない強さ。
僕はこの理想を追い求めて、日々フィジカル・メンタルともに鍛えるようにしています。
曲がらない信念
- ワンピースでも、
- スラムダンクでも、
- キングダムでも、
- 東京卍リベンジャーズでも、
それぞれの胸に掲げた「信念」が印象的です。
それは自分という存在を磨き続けることによって、いずれ獲得するものなのではないかと思っています。
時間をかけて自分を磨き続けることで、それぞれの正義や生き様、格好良さが、培われていくのでしょう。
僕も人として正しく、強く、格好良くありたい。
そんな風に自分を磨いていきたいと思っています。
今の若い子たちに「信念」を求めることは、どうも行き過ぎに見えるかもしれません。
しかし僕は、生徒たちや今の若い子たちに、
- 「もっと熱くなってほしい」
- 「もっとカッコよくなってほしい」
と願っています。
だからこそ、そのモデルとして自分が日々努力することが必要なのです。
若い頃に触れ合える身近な大人といえば、親だったり先生だったりしますよね。
そんな「目の前の大人たち」がカッコよくあれば、それを参考にして子どもたちも「信念」という旗を立て始めるのではないでしょうか。
おわりに
僕は漫画やアニメから多大な影響を受けていますが、「あーカッコいい!」で終わってしまっては意味がないと思っています。
それを自分の人生の糧にできるかどうか。
これが大切ですよね。
漫画や本には「読者に伝えたいこと」が必ずあります。
- それを汲み取って、
- 自分なりに消化して、
- 最終的に人生の栄養としていく。
生徒たちと「あのシーンはかっこいいよな!」と共感する時は、
「生徒たちも、ちゃんと生き様のかっこよさを感じているのだな」
と思ってしまいます。
今の子たちには今の子たちの悩みや辛さがあるのも、教育現場でひしひしと感じています。
一方で、こうありたいという「カッコいい理想像」は今も昔も変わらないものなのです。
僕もいつまでも少年のように、一方で過去のダメだった自分と訣別すべく、今日もまた自分磨きに精を出そうと思います。
それではまた!
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