30代教員が職場で必要だと思う仕事の姿勢とは?【真摯さと礼節さ】

人間関係

こんにちは。すずきです。(@seiz_suzuki

今週は「入試選抜」ということで仕事量が半端ではなく、「遅く家に帰って、早く家を出る」という日が続きました。

若干死にそうになりましたが笑、例年よりだいぶ余裕のある「入試のもろもろの日程」が組まれていましたので、今年はかなり余裕を持って動けているほうだと思い、感謝しております。

さて「入試選抜」の仕事とは、

  1. ミスが許されず、
  2. 緊張感があり、
  3. 職員の仕事ができるかどうかがわかる

ものでもあります。

若者の後輩たちと一緒に仕事をする機会がありましたので、曲がりなりにも8年教員をやっている身として、感じたことを書いてみようと思いました。

「仕事への姿勢」とは一体何でしょうか。

まずは事の発端からお伝えしていきます。

後輩同士の言い合いに巻き込まれる

中学生たちの入試が終わりましたら、学校側としては、

  1. 合格発表
  2. 入学手続き
  3. 入学予定者説明会
  4. 入学式

と言った流れでスケジュールが進んでいきます。

何を隠そう、この事務的なものは全て、学校の職員がやることになっております笑。

「教育現場」とは思えないほどの事務仕事が続く一方で、職員の「素の仕事力」が試される場でもあります。

僕はてんでダメだった1年目から一念発起し、仕事に真剣に向かうようになってから、この業務が楽しくて仕方なくなってきました。(変態)

最終的には力を伸ばし、ありとあらゆる業務を把握できるまでに至ったのですが(でなければ困る)、今週は新しく仕事を任された「若者たち同士の衝突」に巻き込まれたのでした笑。

大事なプロジェクトを任されるようになってきますと、

  • 組織の誰をどこに配置し、
  • どのように話を通し、
  • 「たたき」の案を出し、
  • 当日の本番を、組織一丸となって迎えられるかどうか

が問われてきますよね。

このような「仕事の運び」を学んだ人は多いかと思います。

入試においても、ピラミッドのような組織図があり、僕は「ピラミッドの中腹あたり」にいました。

  • 「仕事内容をほぼ把握しており、指示を出したり実働したりすることができる」
  • 「1つのプロジェクトを任され、とりあえず今のところ順調に進んでいる」

そんなポジションです。

ただ、さらに上にもう1人いらっしゃっるので、他の若い衆の初仕事(各プロジェクト)には、あまり首を突っ込んでいませんでした。

そんな入試期間中に、事件は起こりました

ある後輩教員が誰に聞くこともなく、「入学手続き」の取りまとめとして「職員の仕事の割り振り表」を職員室に勝手に貼り出してしまったのです。

  1. 各職員に仕事の割り振りをし、
  2. 全職員に知らせること

はもちろん悪い事ではありませんが、あまりにも何も考えずに貼り出してしまっていたのは明らかでした。

それを見た他の若い教員が、猛烈に指摘しました。

  • 「ちゃんと伝えたことが反映されてないんですけど?」
  • 「いえ、もうこちらでは話がついているので、これでいいはずです」
  • 「はぁ…こっちが言ったことを勘違いしていたのかもしれませんね。キャパがないからかな」
  • 「なんすかそれ?ケンカ売ってるんですか?」

おいおいおいおい。

すぐさま僕が「物理的に」間に入り、「み、みんなで指摘された箇所を直していこうよ」という運びで、ことなきを得ました。

内戦が勃発するかと思いましたよ笑。

  1. お互いいがみ合い、
  2. 自分の非を認めず、
  3. 言い方も考えずに、
  4. 非難し合っている

状態でした。

感情的になってヒートアップするのもわかりますが、一方で僕は残念に思ったのでした。

仕事ってこういうものじゃない、と。

仕事に真剣に向き合う中で議論することは大切なことだ。しかし批判し合うことが、生産的であるとは限らない。

問題を分析してみる

この「不毛な言い合い」には多くの改善すべきポイントがありました。

先輩教員として自戒の念も込めて、それぞれのポイントについて考えていこうと思います。

仕事ができるかどうかが第一

以前、「職場でうまく立ち回るにはどうすればいいか?」という質問に対するアドバイスを、書籍で読んだことがあります。

結論は「仕事ができるかどうか」でした。

仕事ができれば、

  1. 尊敬され、
  2. 仕事を任されるようになり、
  3. 人も集まってくるし、
  4. 信頼され、
  5. 重要な位置に移り、
  6. 発言権を得ることができる。

もちろん「その人の人柄」も大切であり、仕事ができるからと言って偉ぶっている人には、周りの人も近づいてはきません。

しかしこのアドバイスについては、ほぼほぼ真実だと思っています。

今回の件に関しましても、「完璧に近い割り振り表」を一発で職員室に貼り出していようものならば、他教員からの指摘もなく、

「なんて素晴らしいのだろう…尊敬!」

となっていたと思います笑。

  • 多くの教員の要望を反映し、
  • できる限りで話を通したり、確認したりした上で、
  • 職員がある程度の納得のもと、修正を加える。

この流れが定石です。

すると最後の「修正」部分はわずかな量にとどまり、「案2」「案3」あたりで決着がつくものです。

今回のやり方としては、「えいやーっ!」感が強すぎましたね笑。

これでは指摘を食らってしまうのも無理はありません。

コミュニケーション不足

「学校という組織」においては、根回しや職員間のコミュニケーションがとても大切であり、それが一見「遠回り」に見えて、実は意外と「近道」だったりします。

学校における「仕事ができる」の定義は、何も「ワンマンプレーで数字を出す」ことではありません。

「組織の一員としての自覚を持ち、プロジェクトをみんなで一丸となって進められるように、他教員とコミュニケーションを取りながら進める能力」

であると思っています。

今回、その若い後輩教員は、

  1. 誰にも聞かず、
  2. 自分が「こうだ」と思ったことを、
  3. 勝手に「割り振り表」に反映させ、
  4. 要望も飲まず、
  5. いきなり「割り振り表」を貼り出した

ために、「それっておかしいんじゃないの?周りの話聞いてた?」と突っ込まれてしまったのでした。

1人でやっている仕事なのであれば、確かに全く問題はありません。責任も自分に返ってきますしね。

しかし「学校という組織」にいるのであれば、少なくとも3〜5人程度のチームでまとまってプロジェクトを進行させていきますので、コミュニケーションは欠かせません。

時に「聞きづらい人や話をしたくない人、仲の悪い人」とも、一緒に業務をしなければなりません。

今回は、そのようなコミュニケーションに関するアクションが一切ありませんでした。

これでは、周りの職員が「え?何?これどういうこと?」と面食らってしまうのは当然のことですよね。

また全職員へのアナウンスもなく、実は僕も「表が貼り出されたこと」すら知りませんでした笑。

「仕事は人」ですから、教育現場に直接関係のない事務的な仕事であっても、教員間のコミュニケーションは欠かせないのです。

素直に非を認める

このような流れで「えいやっ!」と表を出してしまえば、集中砲火を食らうのは当たり前なのですが笑、「自分は正しい仕事をした」と思い込んでいますと、どうしてもプライドが邪魔をしてきます。

「一所懸命やったのに、なんで指摘されなければいけないのだ?」

と思ってしまうわけですね。

確かに誰もが仕事に誇りを持ち、一所懸命やっていることはわかります。

それでもミスに気づいてくれて、代案を提案してくれる仲間がいます。

たとえ誰から指摘されても、まずは「なるほど」と1回受け止めなければなりません

特に「とりまとめ」をやっている人に対しては、周りの人たちは言いたい放題言ってきます。

しかしそれは「まとめ役では見えない部分」への言及に過ぎず、悪気があって言っているわけではないのです。

その指摘が、

  • 生産的なのか?
  • 意味があるのか?
  • 的外れなのか?
  • 感情論なのか?
  • 目から鱗レベルなのか?

それは一度持ち帰ってから考えればよく、意地を張って聞く耳を持たなければ、今後一切、誰もその人に意見を言わなくなってしまいます。

プロジェクトの「とりまとめ役」は何かと矢面に立たされることが多いですが、謙虚な姿勢を持って意見を受け止めていれば、周りの「コマとして動く人たち」からも温かい意見をもらうことができるのです。

真摯な態度と礼節さ

最後は「言い方」についてです。

先ほど述べた「その人の人柄」にも当てはまる部分ですね。

以前、「言い方」についての記事を書きました。

今回の「内紛」では笑、僕は若い教員の2人のとも言い方が悪かったと思っています。

「指摘した側」に関しましては、

  • 表を作ってくれたことに対する感謝がない。
  • 自分の要望が通らなかった不満をぶつけているだけ。
  • まるでその人に「能力がない」と言っているように聞こえる。

という点。

一方「指摘された側」につきましては、

  • 聞く耳を持たない。
  • 素直に受け取ろうという姿勢が見受けられない。
  • 「自分は精一杯やった」という気持ちを全面に出している。

と言った点です。

コミュニケーションの部分とも重なる部分がありますが、言い方や態度1つで、お互いの雰囲気は最高にも、最悪にもなります

たとえ片方が「感情的・批判的」になっていたとしても、ゆっくりと丁寧に対応すれば、熱も徐々にクールダウンしていくものです。

組織において、「お互い長く付き合っていくこと」はどうしても避けられません。

「そもそも忖度や表面的な付き合いなんて嫌いだ」という人であれば、「組織人」としてやっていくことは非常に困難です。

お互いに「礼節さ」を忘れずに、真摯にコミュニケーションをとっていくことが大切なのです。

組織でプロジェクトを進行させるには、仕事のデキからコミュニケーションまで幅広い能力が試される。また「人柄や礼節さ」が信頼に繋がることも忘れてはいけない。

まとめ

  1. 仕事ができるかどうか
  2. コミュニケーションが不足していないか
  3. 素直かどうか
  4. 真摯な態度や礼節さはあるか

について記事を書きました。

確かに、プロジェクトを進めていくことが「初めての経験」ともなりますと、

  • どこかで意地を張ってしまったり、
  • 小さなプライドが邪魔をしたり、
  • 他人のせいにしたり、
  • 指摘をされた時に礼節さを欠いたり、
  • 自分はやりきったと思い込んだり

してしまうことはあります。

今回は僕が2人の言い合いの間に入って、その場を収めましたが一方で、

  1. 指導者の責任
  2. 上の指示不足

もあったのかなと思っています。

僕も「わからないのに、勝手にやるなよ!笑」と思いはしましたが、なぜ誰も見てあげなかったのだろうかとも同時に思いました。(僕が事前に目を通してあげたかったくらいです)

「僕に責任はなかった」とは言い切れませんので、多方面に謝りにも行きましたが「もっと的確な指示があるべきだったのかな」とも思っています。

その2人が何かを学べたのであればよかったのですが、イライラして終わってしまったようにも感じました。

今後はしっかりとフォローを入れる必要がありますね。

とはいえ、お互いにまだまだ足りていなかったこともやはり事実です。

  • 彼らの「仕事のやり方」や「姿勢」を良くしていくことを手伝いつつ、
  • 的確な指示を出し、なおかつ彼らの仕事をチェックしてあげること。

これらが今後の課題ですね。

先輩として指導していきたいと思います。

それではまた!

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