公立高校のあり方と今後の学校と地域【公立高校は私立に変わるの?】

投資

こんにちは。せいじです。(@seiz_suzuki

先日、こんな動画を見ました。

僕も以前に、公立の学校については記事を書いたことがありました。

どうやら、私立無償化(実際はそんなに高額が支給されるわけではない)によって、

一体、公立高校はどうしたらイイんだ?

という意見が上がっているようです。

コメント欄も荒れていました。

今日は論点を整理しつつ、今後の公教育のあり方について書いていきたいと思います。

公立高校にお金をかけなければいけない。日本の教育はどこを目指しているのか。

論点の整理

私立の、しかも高校に対してお金が出ると言うことで、論争が勃発しております。

  1. 義務教育でもない高校
  2. しかも公立ではなく私立

ということで、ひろゆきさんを始めとして、

それって一体何がしたいの?

という意見が圧倒的に多いです。

公立高校教員だった僕からしても、公立の学校の、

  • 施設
  • 教員

にお金がかかっていないことが問題だと思っていますし、教育カリキュラムも、

いつまでこんなことやってるの?

という現状です。

公立の良さとは、「安さ」や地域への密着性だと思っています。(税金で成り立っているわけですし)

それがいつの間にか、

  1. ボロい
  2. つまらない
  3. 授業が遅れている

という、悪い点ばかりに目を向けられるようになってしまいました。

それもそうです。

そしてとうとう、そこにお金をかけずに、

私立を無償化(語弊がある)しよう

と言っているのですから、国民達も怒るわけですね。

そうなりますと、教員の成り手も少なくなってくるのは自明の理です。

そこにはお金はかけません

と言われているようなものだからです。

国の、地方の教育施設なのに、です。

公立を魅力的にすること」は、決して先生たちの仕事ではありません。

もちろん、あてがわれた仕事を精一杯こなしてはいましたが、現状のシステムですとどこかで限界がきてしまいます。

だから国がお金をつけてあげて、地方から活性化させてあげなければなりません。

後述しますが、このままだともう公立高校は「少なくなってゆく」くらいしか選択肢がありません。

だって先生がいないのですから。

建物がすっからかんだとしたら、そもそも「存在意義」がありませんよね。

その維持をするだけでもお金がかかるのですから、統廃合していかざるを得ません。

このように、

  1. 使われるべきお金(税金)が
  2. ヘンなところへ投下されている

という点が、主な論点です。

さて、僕らが求めていくべきこととは一体何なのでしょうか。

僕らの払っている税金が、ヘンなところに使われたら、それは国民も怒る。僕らがすべきことは一体なんだろうか。

公立のシステムが第一

僕が公立高校教員を辞めたのには、様々な理由がありますが、決して「待遇」の面だけではありません。

公立高校が変わっていったら、せいじは現場に戻るの?

と言われたとしても、

うーん。でもこの先で変わるのは相当先なんじゃない?

と思うのです。

と、思っていた矢先に、

私立高校に進学する生徒に対して、補助金を出しましょう

と言っているのですから、もう公立高校を捨てているとしか言いようがありません笑。

国がやるべきこととは「公立高校にお金を回すこと」であって、私立高校に通わせやすくすることではありません。

もちろん、私立高校にも頑張っていただきたいのはわかりますし、それで救われる人がいることもわかります。

ただ、公立高校が存在している以上、僕らの税金は両方に使われていることになりますので、

え?一体どうしたいの?なんのための「公立」なの?

となるわけですね。

いずれ公立高校をすべて無くすということでしょうか。

解せませんね。

動画の中でもありましたが、

生徒(家庭)のほうにフォーカスが当たっていて、先生や公立学校の施設にはお金が投じられていない

という意見もありました。

私立に通う家庭」を支えるような国策のように見えますが、そもそも高校は義務教育ではありません。

また「私立に通える」ということは、乱暴に言えばご家庭に「お金があるから(=裕福だから)」です。

そこにさらに支援をする意味も分かりませんし、

  1. 公立にお金があてがわれない
  2. 公立に通う生徒たちが増えない
  3. 公立での働き方が変わらないので働きたくない

と、

  • 通う側も
  • 教える側も

離れていっているという現状です。

だから、お金(税金)を投じるなら「公立の学校」なのです。

もしそれが崩れてしまった場合、極端に言えば通える学校はいずれ「私立のみ」となります。

ただ、それが全部税金で賄(まかな)われるわけがありませんから、もう「国としての教育」が終わっていってしまうのです。

一体これから、日本はどうなってゆくのだろう?

僕は学校という現場を離れた身ですが、どうしても日本の教育が明るくなるとは思えないんですよね。

お金を投じるなら公立の学校だ。私立を支援してゆくということはどういうことを意味しているのか。国はどこへ向かいたいのだろうか。

地域の学校のあり方

動画内で面白かったのは、

各地域の学校を統廃合していって、予算を削減していけば、各学校にあてがえるお金が増えるのではないか?

という提案に対して、ひろゆきさんが、

いや、そうすると地方で学校がなくなっていくから、そこで子どもを育てようと思わなくなっていってしまう。そしていずれは、その地域はなくなっていくと思う

という意見でした。

確かにそうなんですよね。

僕も、

公立の学校は、少子化に合わせて統廃合していくべきだ

とは思っていたほうです。

そこに割くお金がどんどん効率的になりますし、財源から永遠にお金を出すことはできないからです。

ただ、それが行き過ぎてしまいますと当然、各地方から公立の学校がなくなっていってしまいます。

私立が各地方にあればいいのでしょうけれど、私立とはあくまで “ビジネス” であり、子どもがいない地域に学校を建てるにはしんどい部分もあります。

「国」として大きな視点で見た場合、各地方の公立学校とは “維持できるのであれば” 維持したほうが、地域の活性化を手助けしてくれるのです。

とても大事な役割を担っているということですね。

かといって統廃合をしていかなければ、少ない先生と生徒の学校に、税金を使って維持し続けなければなりませんので、これもまた悪手です。

ここをうまく保ってゆくために、国策で対応してゆく必要があるのですね。

僕はもう公立高校を離れた身ではありますし、どうのこうのと言える立場ではありません。

しかし日本が、

  • 学校
  • 教育
  • 若者

に投資をしていかない国である限り、未来は明るくならないということは、変わらない事実でしょう。

僕は若い人にも、今から勉強を始めている人にも、とにかく学んでほしい。

僕自身も学んでいきたいと思っていますし、子どもたちにいい未来を残したいとも思っています。

僕に今できることは何か。

教育に携わる身として、もっともっと若者たちに対してできることを、これからもやっていきたいと思っています。

日本の各地方にある公立の学校。これらが廃れてゆくことで被るダメージについても、国は考えてゆくべきだ。

おわりに

今話題となっている私立高校の無償化。

聞こえはいいかもしれませんが、

公立の学校をどう見ているのか?

という国民の疑問に、国は答えていかなければなりませんよね。

さて、僕は僕にできることをやっていきましょう。

それではまた!

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